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幅 : 15.5cm 高さ :6.7cm
「影青輪花茶碗」は、井倉幸太郎様が手がけた作品で、青白磁の中にほのかに浮かび上がる花の模様がなんとも美しい一品です。その花は決して目立つわけではなく、静かに、そして品よく茶碗の表面に溶け込むように描かれており、見る者の心を落ち着かせる静寂そのものの器といえるでしょう。
この茶碗は、手に取った瞬間にその上品さと静謐さが伝わってきます。作品には、一切の装飾を排し、あくまで素材の美しさと造形の端正さを引き立てることで、見る者に清廉な印象を与える特徴があります。この影青輪花茶碗も、そのシンプルさの中に秘められた美があり、使う者の心を凛とさせます。
輪花の美は、古来より日本の陶芸において愛されてきました。その形状は、自然界の花の輪郭を模して作られ、器に柔らかな表情を与えます。この茶碗においても、輪花の造形が現代に生きており、その曲線美が茶碗全体に柔らかさと動きをもたらしています。手に取った際に、器の淵を指でなぞるとその優雅な形状を感じることができ、使うたびにその美しさに触れる喜びを味わえます。
井倉幸太郎様の作品の特徴は、その緻密で端正な作りにあります。この影青輪花茶碗も例外ではなく、手に触れた瞬間にその緻密な作業の跡が伝わってきます。作り手の技術と美意識が見事に融合しており、器の薄さや均一な形状が、まさに工芸品としての完成度の高さを物語っています。その清廉な美しさは、茶碗を手にした瞬間、心を澄ませるような感覚をもたらします。
青白磁の淡い色合いは、自然の中にある静寂や凛とした美しさを感じさせます。影青の色調は青とも白ともつかない微妙な色合いであり、光の加減によってその表情が変わることも、この茶碗の魅力のひとつです。輪花の柔らかな曲線と相まって、まるで自然の景色を切り取ったかのような、穏やかで調和のとれた美しさが感じられます。「影青輪花茶碗 井倉幸太郎」は、青白磁の中に浮かぶ花模様と輪花の造形が織りなす、静寂で品のある一品です。その端正な作りと清廉さは、手にした瞬間に心を引き締め、茶の湯の時間を一層特別なものにしてくれるでしょう。伝統的な輪花の美しさを現代に息づかせたこの茶碗は、使うたびにその魅力を再発見できる作品です。
井倉幸太郎 略歴
昭和五十四年 剣豪の里、柳生で柳生焼窯元の長男として生まれる
平成十四年 大阪芸術大学工芸学科陶芸コース卒業
冨士原恒宣氏に師事 陶芸教室の講師に就任(平成十七年退社)
平成十七年 柳生で作陶活動開始 現在、「青白磁・白磁・柳生燒」の作品を制作し、個展等を中心に活動中
第六十一回、奈良県美術展覧会 最高賞受賞
第四十回、日本伝統工芸近畿展入選
第九回・第十二回、国際陶磁器展美濃入選
第五十八回・六十回、日本伝統工芸展入選
第二十二回、日本陶芸展入選
第三十二回、日本煎茶工芸展 自由民主党総裁賞受賞
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